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てつろうのblog

考えをかたちに、記録に。

ブックレポ:芸人前夜

ブックレポ

2016年はRADIO FISHとして大活躍した、オリエンタルラジオ

中田敦彦さんが2013年に出版した自伝的小説です。

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お笑い芸人を志した高校時代から、オリエンタルラジオとしてデビューするまでを

描いた物語で、相方との出会い、NSCへの入学、武勇伝の誕生等、

オリエンタルラジオのはじまりの物語が独自の目線で語られていきます。

 

本編自体もぐいぐい引きこまれて一気に読んでしまうほど面白かったですが、

何よりグサッと来たのはエピローグでした。

著者のあっちゃんがこの本を出版したのは31歳のとき。

連載が完結してから原稿はしばらく眠っていたのだそうですが、

出版しようと決意したのには父親になったことが影響しているとのこと。

父親になったことで恥ずかしくも愛おしい青春時代に別れを告げ、

弱い自分のままでいられないことを覚悟するのだそうです。

 

 

このあっちゃんの感覚はとてもよく理解できます。

僕にとっても高校から大学にかけての数年間はアカペラを通して

得ることができたかけがえのない青春で、

甘酸っぱく、恥ずかしくて、無我夢中で、それでもなお愛おしい思い出ばかりです。

けれども今の自分の周りをよく見てみると、仕事があって、妻がいて、

子どもがいて、家がある。

あの、自分自身で悩み、苦しみ、もがいた思い出たちとは少し違う感覚で、

自分ではない大切なモノ、守るべきものが目の前にあるという感覚です。

なんとなく感づいていたのかもしれないけど、

いつのまにか青春時代にさよならしていたことを、この本を通して

気づかされたような気がします。

 

今の社会では子どもがいる、ということはもはやそんなに

当たり前のことではないと思っています。

結婚する人が減っていって、性も多様化すると、子どもがいるというのは

とても貴重な経験なのだろうと思っています。

 

自分ではなく、誰か。

 

この感覚はよく考えるととても不思議で、どう表現していいか

まだよくわかりません。

ただ、子どもが生まれたことで、たいせつな青春と距離を「置かざるをえなくなった」

からこそわかる感覚だと思っています。

 

結婚した方がいいとか、子どもがいたほうがいいとか、

そんな価値観を押し付けるつもりは毛頭ありません。

むしろ誰かと生きていくって大変だなとか、土日時間ないなとか思うこと

すらあります。

ただこのエピローグを通して、いまの自分を、少しだけ肯定できたような気が

したんです。

 

今年あっちゃんは35歳、僕は今ちょうど31歳で、出版の時と同い年。

僕が35歳になる4年後は2020年、東京オリンピックの年。

僕もPERFECT HUMANに近づけるよう、人生に磨きをかけていきたいです。